化学

瞬間接着剤と指紋捜査の深い関係

2014年7月1日 19:24

いろんなものをあっという間にくっつけてくれる瞬間接着剤。その主成分は、シアノアクリレートである。シアノアクリレートは、ほんのわずかな水分と反応し、瞬間的に固まる性質を利用したものだ。
実はこのシアノアクリレートは指紋捜査にも使われている。事件後、あまり時間が経っていない場合には指紋の水分が残っているので、指紋がついていると思われるモノを密閉した容器の中などに置き、シアノアクリレートの蒸気を発生させる。指紋に残っている水分とシアノアクリレートが反応して、紋様がくっきりと浮き出るのだ。今ではすっかり定着したこの方法だが、2012年に新たな進化があった。これまでは布についた指紋は検出されないと考えられていたが、静岡県警掛川署の26歳の女性巡査長がこれに疑問を持ち、上司とともに勤務の空き時間に実験を繰り返し、指紋採取に成功した。ところで布に付着した指紋を採取するのはどんなケースだろう? 答えはズバリ痴漢捜査をするとき。この方法により、いっそう検挙率が高まることを期待しよう。
なお指紋検出の方法としては、他にも指紋に含まれるアミノ酸にニンヒドリンを反応させる「ニンヒドリン」法、アルミパウダー(アルミ粉末にシリカ、タルク、カオリンなどを混ぜた試薬)を振りかける「粉末法」などがあり、指紋が付着した資料の種類によって使い分けられている。

「指紋検出シアノ法|法科学鑑定研究所」

<前の記事【】 次の記事【】>