楽校コラム

遠心力の驚く利用法

2013年12月27日 20:38

引力と重力はどう違うか、ひと言で説明できるだろうか?

簡単に言えば、引力とはものとものが引き合う力、重力は地球とものが引き合う引力に遠心力を足したものである。この場合、遠心力は地球の回転によってものが地球から離れようとする力なのでマイナスの力となる。その力は引力のだいたい300分の1程度と計算されている(だからわれわれは地上にとどまっていられる)が、逆にこの遠心力を利用して、宇宙空間へ出るのに利用しているのが宇宙ロケットの打ち上げだ。地球は東へ向かって自転しているため、東方向に傾けてロケットを発射すると、遠心力が働いてスピードが増し、ちょうどハンマー投げでハンマーを放り投げるような感じで、ロケットは宇宙へと放り出される。この方法を使うと、推進力だけで地球の重力圏を脱するより、はるかに燃料が節約できる。

昔の遊園地には「ローター」と呼ばれる、ちょうど洗濯機のドラムを大きくしたような遊具があり、円筒形の部屋に入るとそれが回転しはじめて、中の人間が壁に張り付き、床がやがて下がって、足が宙に浮く状態になる、というものだった。遠心力の作用を手軽に実体験できる装置だったが、最近見ないのは、気分が悪くなるお客が続出したからかもしれない。

さらに1963年には、この遠心力を利用して、人の出産を補助する機械、の特許がアメリカで出願され、受理されている。妊産婦を分娩台の上に固定させ、その台を、頭の方を中心にして高速で回転させるという仕組みだ。そうすると、お腹の中の赤ちゃんが、遠心力で母親のお腹から飛び出てくる、と発明者は考えたらしい。出てきた赤ちゃんが分娩台から飛んでいかないよう、妊婦の足の間にはネットが装着されていた。あまりにトンデモない発明なので、特許はとれたものの、製品化されたことはないという。……しかし、なかなか一般人では思いつかない、凄いアイデアであるということは確かなようである。

http://dailynewsagency.com/2011/02/09/centrifugal-force/

 

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