楽校コラム

鎌倉武士の心構えは現代にも通じるものがある

2014年12月4日 16:08

「人に会いに出かけるときに、鏡を必ず見て、服装の乱れがないように気をつけること。ただし、外であまり服装ばかり気にしていては人に軽く見られるので、慎まないといけない」
というのは、現在のビジネスマンの常識……と思うかもしれないが、実は今から750年以上前に、北条政子の甥である六波羅探題(ろくはらたんだい)・北条重時(ほうじょうしげとき)によって書かれた『六波羅殿御家訓(ろくはらどのごかくん)』に書かれていることだ。
これは重時が息子に、世の中を生きていくために必要なことを諭したものとされている。
これを読むと、現代人も鎌倉時代人も、生きていく方法にあまり変わりはないな、と思える。
この時代は男尊女卑だった、と思うかもしれないが、重時は「妻子の言うことはよく聞いて、もしそれが道理のあることであれば感謝して、今後とも助言をよろしく、と頼みなさい」
と言っているし、目下のものであっても、
「何かをしてくれたときには丁寧に礼をしないといけない」
と、当時の身分制度の中にあって、非常に開明的なことを言っている。たとえ自分の主人の命令であっても、
「道理にあわないことや、道に外れたこと、人に迷惑をかけることをしてはいけない」
と説いているのである。日本の中世に関するイメージがかなり変わりはしないだろうか。

「弱者には優しい言葉をかけなければならない。邪険な言葉を投げつけるようなことがあってはならない」
……鎌倉時代の人間の言葉が耳に痛い現代人もいることだろう。

『北条家の人々』
http://homepage2.nifty.com/Hokuto/kaisetu/hito/sigetoki.htm

<前の記事【】 次の記事【】>