楽校コラム

カナリアの語源は犬である

2014年12月4日 16:19

「♪歌を忘れたカナリアは……」
という北原白秋の歌でおなじみのカナリアは、すべての鳴く小鳥の中でも最も美しい声を持つと言われ、かなりロマンチックなイメージが強い。
美しい黄色の羽の色がまたたおやかで、中国名“金糸雀”という華麗な名がぴったりでもある。
このカナリアという名前は、原産地のひとつであるアフリカのスペイン領カナリア諸島から取られたもの。では、そのカナリア諸島のカナリアの名前の由来は何か、というと、何と「犬」を意味するラテン語「カニス(canis)」だというのが面白い。
なぜ犬の名前が島名になったかというと、古代ローマの博物学者、プリニウスがこの島について「野良犬がたくさんいる」と書いたことが原因である(canariaは「犬の世界」というような意味)。その前はインスラエ・ フォルトゥナタエInsulaeFortunatae(幸運諸島)という素敵な名前だったのに残念だ。そうしたらカナリアはフォルトナタエ(幸運)という名前だったかもしれない。幸運という名前の鳥だったら、今以上に人気になっていただろうが、白秋のあの物悲しい名曲は生まれなかったかもしれない。
ところで、実際にカナリア諸島に犬が多いかというと、そんなこともないらしい。しかし、大学者のプリニウスに名付けられたことを名誉として、現在のカナリア諸島の旗には、二頭の犬が描かれている。

『カナリア諸島の旗』
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%8A%E3%83%AA%E3%82%A2%E8%AB%B8%E5%B3%B6%E3%81%AE%E6%97%97

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