楽校コラム

日本人は世界一不安症になりやすい遺伝子型を持っている

2014年12月4日 16:27

テストやスポーツ大会などの直前になると、誰しも不安になるものだ。充分に勉強や練習はしていても、本番でなにかミスやトラブルがあったらどうしよう、と心配になってしまい、体の調子がおかしくなる人も多い。

一方で、そういう大事な行事の前でもまったく不安を感じず、食事も睡眠もまったく普段と同じにとれる、という人もよくいる。

不安型と楽観型とも言うべきこの2種類の性格は何によるものかというと、脳内の神経伝達物質のひとつ、セロトニンに関係しているらしい。セロトニンは別名を安眠物質と言われるが、精神を安定させる働きがあり、体をリラックスさせるのに欠かせない物質である。

このセロトニンの分泌を司るのがセロトニントランスポーターと呼ばれるタンパク質で、この物質が多く存在すると、人間は不安や不眠から解消される。セロトニントランスポーターの量を調節する遺伝子が人間の体内には存在するが、これにも種類があり、遺伝子の長さによって短いS型、長いL型の2種類があって、精神を安定させる力があるのはこのうちのL型である。

研究の結果、日本人にはこのL型トランスポーターを持つ人が極めて少ないことがわかっている。もともとアフリカ人やヨーロッパ人に比べてアジア人はこれが少ないが、中でも最も少ないのが日本人なのだとか。

よく、日本人は能力があってもここ一番の大舞台に弱いと言われ、オリンピックなどで期待された選手が充分に実力を発揮できない場合が多い。これにはもちろん、日本人独特の社会構造や文化などが大きな要素となっているが、その、根本のところに、セロトニントランスポーターL型が少ない、という理由もありそうである。

とはいえ、逆に、日本人が安全ということに世界一気を使う気質を持っていたり、機械トラブルのメンテナンス能力は各国の中でも群を抜いていたり、という長所にも、このL型遺伝子が少ないことは関係しているようである。

もって生まれたこの遺伝的性質をよく知り、その欠点を補い、長所を延ばすことが大事だろう。

『セロトニントランスポーター遺伝子 性格は遺伝する』
http://serotonin.omiki.com/iden/

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