現代社会

抗生物質がだめでもウジ虫がある

2014年9月12日 17:55

自分の体をウジ虫に食べられるなんて想像しただけで寒気がしてくるはず。山中で遭難・負傷をしたり、戦地で傷を負ったりして動けなくなった人の中には、傷口にたかったハエに卵を産まれ、卵からふ化したウジ虫に体をむしばまれるのを見て絶望した経験を持つ人も多い。だが、「腐敗して死んだ組織のみを食べ、健常な組織は食べない」というウジ虫の性質を利用した療法が注目されている。マゴット(ウジ虫)療法と呼ばれるこの手法の歴史は古く、オーストラリアやビルマで数千年前から行われていたという記録もある。抗生物質の普及等の理由により一時期はほとんど行われなくなっていた。しかし、抗生物質が効かない耐性菌が現れたことなどから1990年代になって再び注目を集めるようになり、日本でも、少しずつ治療例が増えている。
糖尿病や閉塞性動脈硬化症が原因で手足に潰瘍(かいよう)や壊死(えし。血液が届かなくなって腐った部所)した部分が生じ、「手足の一部または全部を切断するしかない」と診断された患者が、マゴット療法により、切断せずにすんだケースもある。
凍傷、糖尿病や動脈硬化症などで脚を切断される人は、年間約2万人に達する。ウジ虫の力でその数が大きく減ることを期待したい。

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