地理

日本一高い山は富士山。では、日本一低い山は?

2014年9月12日 18:07

答は、徳島県徳島市方上町にある弁天山。標高は6.1mである。国土地理院発行の地形図に記されている自然の山としては日本一低い山とされている。2009年には、福山雅治も登頂した。もっとも、「自然の山」という条件を除けば、さらに上を行く(というか下を行く)山がある。
最近まで、その座に君臨していたのが、大阪の天保山である。高さはたったの4.53m。天保山が築かれたのは江戸時代の天保年間であり、山名はこれに由来する。当時、安治川河口を掘ることで、洪水を防止するとともに、大型の船が寄港しやすいようにするしゅんせつ工事が行われ。その際に掘り起こされた土が積まれてできた。工事中は、数千人の人夫がお揃いの衣裳に身を包み、鐘や太鼓ではやしながら現場に向かったので、大勢の見物客が訪れたという。工事が終わったあとの天保山は、滋賀や奈良の山並みや四国が見渡せたことから行楽地として人気を集めた。幕末になると、黒船来襲に備えて大砲が据え付けられたが、明治になって再びレジャー空間となり、現在では一帯が天保山公園として整備されている。近くにある天保山ハーバービレッジも多くの人で賑わっている。
天保山は完成当初は約18mあったとされている。確かに葛飾北斎の浮世絵を見ても、到底4.53mには見えない。しかし、その後、地盤沈下により、どんどん背が低くなってしまったのである。もっともそのおかげで「日本一低い山」という栄誉に輝くことになったのだから、かえってよかったのかもしれない。
ところが、2014年4月、天保山が「日本一低い山」ではなくなった。新たに称号を手にしたのは仙台市の日和山。明治時代に漁師が天候を知るために築いたこの山は標高6mだったが、東日本大震災の津波で削られ、消滅したと考えられていた。しかし国土地理院が改めて測量し、3mの「山」であることを認定した。仙台市の新名所になることを期待したい。
それにしても、山って人工でもいいんだ!?

「弁天山」
「日本一低い山 –弁天山 — 公式サイト」
「天保山」
「葛飾北斎」
「摂州阿治川口天保山」
「日和山 (仙台市)」

<前の記事【】 次の記事【】>