地理

旧山古志村の人々の誇り「中山隧道」

2014年10月21日 22:48

新潟県長岡市の山古志地区は、平成の大合併で長岡市に編入されるまで山古志村だった。この村は、2003年のNHKの朝の連続テレビドラマシリーズ「こころ」の舞台になったことや2004年の新潟県中越地震で大きな被害を受けたことでも知られている。そんな旧山古志村の人たちの自慢が「中山隧道」である。このトンネルは全長875m(開通当時は922m)。車は通ることができない、この狭いトンネルを地元の人々が誇りにしているのは、自分たちの手で掘ったからである。旧山古志村の小松倉集落には、病院や商店がなく、村人は通院や買い物のために中山峠を越えなければならなかった。このあたりは豪雪地帯で、冬には4mもの雪が降るだけに、その苦労はただ事ではなかった。そこで、村の有志がトンネルを掘ることを決心。1933年(昭和8年)11月に、初めてつるはしが打ちこまれた。だが、岩盤は固く、1日に掘り進むことができるのはわずか30cmほど。さらに1943年(昭和18年)から1947年(昭和22年)にかけては戦争の影響等により作業を中断しなくてはならなかった。ようやく開通したのは1949年(昭和24年)5月。実に16年と6カ月もの期間を要した。中山隧道は中越地震にも耐えて、2006年(平成18年)には土木学会選奨「土木遺産」として認定されている。のちに国道291号線のトンネルが掘られ、役目は終えたが、今も地元の保存会の手で守られている。内部は動画サイトなどで公開されているので、バーチャル体験してみてはいかがだろう。

「山古志村」
「中山隧道」
「【長岡】越後長岡百景の「23 中山隧道(山古志)」を紹介します」
「中山隧道 | 土木学会 選奨土木遺産」
「中山隧道を行く (手掘りの道路トンネルとして日本最長) 」
「中山隧道を歩いてみた」

<前の記事【】 次の記事【】>