国語

歌人・西行のゾンビ伝説

2013年7月17日 23:39

平安末期から鎌倉初期にかけて活躍した西行。鳥羽院北面武士という地位を捨てて出家し、諸国を放浪しながら歌を詠んだことはご存じのはず。西行には、さまざまな逸話があるが、その一つに高野山で修行中に孤独に耐えかねて、反魂(ほご)の術を使い、人骨を集めて人を造ろうとしたというエピソードがある。残念ながら、完成したものは心もなく、色も悪かったので、西行は始末に困り捨ててしまった。後日、西行は中納言師仲卿に会い、その時の話をした。卿はコツを教えるとともに、自分が造った人間の中には大臣に出世した者もいると語る。結局、話を聞くうちに西行は人を造ることに関心を失ってしまい、再度挑むことはなかった。なお、この話が書かれている『撰集抄』は長く、西行の作とされてきたが、研究の結果、現在では別人の作ということが明らかになっている。

 

「西行とは」

「撰集抄とは」

「『撰集抄』第五より」

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