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『舞姫』のヒロインの写真が発見された

2013年12月6日 19:50

森鴎外の代表作といえば『舞姫』。「明治時代にドイツに留学した日本人青年が踊り子と出会い、相思相愛となる。しかし、青年は周囲の勧めにより彼女を捨て、帰国することを決断。女性は気がふれてしまう」というのがあらすじだ。1884年(明治17年)から4年間、ドイツに軍医として留学した鴎外自身の体験をもとに書かれた。ヒロインであるエリスのモデルとなった女性が鴎外を追って来日していたことが1981年に明らかになったが、2013年8月、ベルリン在住の作家、六草(ろくそう)いちかさんがその女性の写真を発見した。彼女の妹の孫から入手したもので、41歳~52歳ごろのものと推測されるという。なお、六草さんはこの女性が1866年にドイツのシュチェチン(現在はポーランド)で生まれたエリーゼ・マリー・カロリーネ・ヴィーゲルトさんであることを2011年に発表している。

鴎外の次女、小堀杏奴は『母から聞いた話』に、「この女とはその後、長い間文通だけは絶えずにいて、父は女の写真と手紙を全部一纏にして死ぬ前自分の眼前で母に焼却させた」と書いている。もし、写真と手紙が残っていれば鴎外と彼女の関係をひも解く貴重な資料となっただろう。鴎外の残した文書から、彼女に資金を援助したと考える研究者もいる。なお、ヴィーゲルトさんは小説と異なって、心を病むことはなかった。帰国後は帽子製作者として生計を立てた。

 

「森鴎外「舞姫」のヒロイン、エリスの顔がついに明らかに」

「森鴎外」

「舞姫」

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