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『新古今和歌集』の最終選考で落選した和歌を発見

2013年12月26日 20:10

『万葉集』『古今和歌集』とともに、三大和歌集に挙げられる『新古今和歌集』には、約2000の和歌が収められている。『新古今和歌集』は1205年にいったん完成した。しかし、その後、部分的な訂正が行われ、約30首が削除された。2013年、その一首が見つかった。「さのみやはつれなかるべき春風に山田の氷うちとけかねし」(あなたは、いつまでもそのようにつれなくていらしゃるのですか。春風に解ける山の田の氷のように打ち解けてください。口語訳・当著者)という歌で、詠み手は藤原隆方。かの紫式部の夫の孫である。この歌は、断簡(写本の切れ端のこと)を貼り合わせた『古筆手鑑(こひつてかがみ)』(鶴見大学収蔵)の中から見つかった。歌が書かれていた切れ端が鎌倉初期に作られた『新古今和歌集』の写本の切れ端と同じ特徴をもっていたことから、削除された歌であることがわかった。残念ながら、削除された理由は不明だ。『新古今和歌集』より一つ前の勅撰和歌集『千載和歌集』では、平清盛亡きあと朝敵となった平家の平忠度(平忠盛の六男であり、平清盛の異母兄弟)の歌を詠み人知らずとして載せている。理由は歌の良し悪しではなかったかもしれない。

「万葉集とは」
「古今和歌集とは」
「新古今和歌集とは」

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