日本史

京都の土蔵からお宝続々。 (その1)

2014年4月24日 20:13

京都にある「山本読書室」(「山本亡羊読書室」「平安読書室」)は本草学(博物学)の西日本の拠点であり、医学や儒学なども教えていた。山本読書室は禁門の変(1864)で焼失したが、創立者の山本亡羊(※)の孫、復一が岩倉具視の秘書として、伝記「岩倉公実記」の編集に関わったことから、当時、使った史料などを山本読書室跡地の土蔵に所蔵していた。
京都外大の松田清教授が土蔵の調査を開始したのは2011 年6月。内部にはたくさんの長持ち、箪笥、木箱が置かれ、入り口から奥へ進むのが困難なほどだったが、すべてを運びだして、中を開けてみると重文級を含む貴重な資料が次々と現れた。その数は数万点。下記はそのごく一部だ。
●16・18世紀のオランダ語で書かれた植物図譜
   (トドノウスの『草木誌』オランダ語版初版はオランダでも希少本)
●江戸から明治にかけての動物・植物・鉱物の見本
   (近世の博物標本が関連書類とともに大量に残っている例はほかにない。極楽鳥の標本は江戸時代渡来のものとしては国内で唯一現存するもの)
●徳川慶喜が江戸攻撃の中止を求めた哀訴状の原本
   (書き写されたものは発見されていたが、ついに原本が発見された)
●日本で最古の新聞
   「文久二(1862)年正月元日」との日付入り。従来最古とされていたものは、江戸幕府の洋学研究機関・蕃書調所がオランダ語新聞を翻訳し、「文久二年正月」に発行されたものだが、日付が入っていなかった。
●岩倉具視の暗号表
●13世紀の源氏物語の写本
●日本の本草学の第一人者であった新井白石や貝原益軒の書簡。

※江戸時代の本草学者。本草学は中国で発展した薬学。主に植物を研究対象とした。

「山本亡羊とは」
「平安読書室〜山本亡羊とその息子たち〜」
「本草学とは」
「禁門の変とは」
近代デジタルライブラリー「岩倉公実記」上巻中巻下巻
山本読書室資料仮目録 電子統合版
日本最古の新聞発見、京都 「文久二年正月元日」

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