日本史

王朝貴族の愛したメニューが次々と復活する!?(その1)

2014年5月11日 00:17

日本人は昔から魚が好きだったようだ。平安時代に書かれた法典「延喜式」には、各国からの税として、年魚(アユ)を使った「煮塩年魚」「鮨年魚」「塩漬年魚」などが記載されている。とはいえそれらがどのように加工されたものかについては記載がないため、わかっていなかった。東京医療保健大学の三舟隆之教授は、この謎を解くため、平城京などから出土した木簡から関連するものを選び出し、分析した。その結果、税の荷札として日付が書かれているものは10月に集中していることが明らかになった。アユといえば、初夏の味覚というイメージが強いだけに意外な気がするが、実は夏のアユは脂質が多いため、酸化による劣化が進みやすい。三舟教授は、脂肪分が減った10月の落ちアユを使うことで保存性を高めたと考える。さらに資料や郷土食のレシピから、加工法を推測し、実際に作ってみた。
●「日干し年魚」:アユを食塩水につけて4日間、天日で干す。
●「煮塩年魚」:沸騰した食塩水で煮たアユを天日で4日間干す。
●「塩漬年魚」:大量の塩に4日間漬け込んで脱水させる。
その結果から、長期保存できることがわかったという。実際に作ったことで「塩漬年魚」はそのままでは硬くて塩辛すぎ、軟らかく煮戻すと、ちょうど食べやすい硬さと味になることもわかった。同大学では、これを機に「古代食復元研究会」が発足した。王朝貴族の愛したメニューが次々と復活することになりそうだ。

「延喜式」
「煮塩年魚」
「古代食復元研究会」

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