日本史

王朝貴族の愛したメニューが次々と復活する!?(その2)

2014年5月11日 00:18

平安時代に書かれた法典「延喜式」には、調味料として、塩、酒、酢、醤(ひしお)を挙げられている。日本料理を代表する大豆を主原料とした調味料のエース、味噌、醤油は出てこない。
醤(ひしお、現代では、しょう と読むほうが一般的)は、食品を麹と食塩によって発酵させて作ったペースト状の調味料。または発酵食品としてそのまま保存食として食べられていた。原料の食品により区別されている。鳥や獣の肉を使った肉醤(ししひしお)、魚のものは魚醤(うおひしお、)現代では、ぎょしょうと呼ばれ、秋田のしょっつる、石川のいしり、タイのナンプラーが有名。広い意味ではイカの塩辛もこの仲間になる。果実や草、海草で作れば草醤(くさひしお)、現代の漬物の元祖だ。そして穀物のものが穀醤(こくひしお、こくしょう)である。
いわゆる味噌は、穀醤の一種から発展した。「未醤」(みさう・みしょう:まだ豆の粒が残っている醤の意味)がなまって味噌となった。近年まで、味噌は豆の形が残っており、それを各家庭ですり鉢ですりつぶしてペースト状にして使っていた。
味噌からしみだした液状のものが現在の日本の醤油のルーツである。味噌・醤油が完成するのは、室町、江戸時代を待たなければならない。

肉醤は、江戸時代前半以降、ほとんど作られていなかったが、2013年、トリのから揚げの名産地大分県の醤油メーカーが地鶏の内臓と塩で作った旨み調味料「にくしょう」を開発、発売を開始した。メーカーによると、うまみ成分は、醤油の2.3倍(メイカー社比)。からあげ、とり天に合うのはもちろん、チャーハンやパスタ、フォアグラにも相性抜群だそうだ。
日本の魚醤の代表格「いしる」の生産量は1987年の33トンから2001年以降は200トン程に増加しているという。家庭用だけでなく業務用としても旨みと独特の風味が見直されている。
平安時代からよみがえったいろいろな調味料を駆使した新しい味の世界を味わえる機会が増えることに期待したい。

「醤」
「にくしょう、販売始めました!」

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