物理

宇宙船内は無重力。だから、運動が大切なのだ

2014年4月24日 20:28

国際宇宙ステーション(ISS)の宇宙飛行士は、自転車漕ぎ装置や筋力訓練装置で毎日およそ2時間の運動を行っている。なぜ、そんなに体を動かさなければないのだろうか。私たちは無意識のうちに重力に逆らって運動している。ところが無重力状態では、体を支える必要がない。そのために、筋力は低下し、骨からはどんどんカルシウムが溶け抜けていく。骨に無数の小さな穴があいてスポンジ状になり折れやすくなる骨粗鬆症(こつそそうしょう)、尿中の成分が結晶化してできる結石が尿管に詰まり、尿がどんどんたまる水圧でそれより上の尿の通路である腎盂や尿管が広げられることで激しい痛みをもたらす尿管結石にかかりやすくなるのだ。ちなみにNASAのデータによれば、足の付け根の骨の骨強度は1ヵ月に平均2.5%、6ヵ月間の宇宙滞在で平均15%も減少する。運動は筋力や骨量(骨に含まれるカルシウムなどのミネラルの量)の低下を防止するために不可欠なのだ。今は広く普及している有酸素運動の代名詞「エアロビクス」はアポロ計画の時代、宇宙飛行士の心肺機能トレーニングプログラムの一環として開発された。もっとも骨量に関しては、運動だけでは低下を十分に止めることができず、ビスホスホネートと呼ばれる破骨細胞の活動を阻害し、骨の吸収を防ぐ薬が服用されている。

「宇宙での生活」
「骨粗鬆症のはなし」
「結石を予防する6つのポイント(尿管結石・尿路結石)」
「ケネス・H・クーパー エアロビクス提唱者」
「ビスホスホネート」
「医者も人間です……尿管結石経験談から予防法と痛みに襲われたときの対処法を考える」

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