物理

遠くない将来、冷凍人間が実現!?

2014年5月11日 00:09

水をゆっくりと冷やすと、バラバラに運動していた分子が規則的に並び始めて、結晶化が始まる。細胞を凍結保存しようとすると、成長した氷の結晶が細胞の膜や構造物を破壊してしまう。この問題を克服するために、現在では、高濃度の凍結抑制剤を使って細胞内の水分を大部分取り除いた上で、液体窒素に浸す超急速凍結法「ガラス化凍結法」(※1)が開発され、不妊治療のために人間の受精卵を凍結保存したり、品種改良のためにウシの受精卵を凍結保存したりするのに使われている。
では、生物を生きたまま冷凍するとどうなるのだろう。2014年1月、東京海洋大学がクサガメ(※2)に寄生するヌマエラビル(※3)をマイナス196度で凍結した後に解凍したところ生きていたことを発表した。どのような仕組みによって、生き延びることができたのか現時点ではわからない。しかし、たとえ人間であっても深部まで細胞を凍らせることができれば原理的には可能だという。
※1凍結のプロセスで、細胞内の水分と凍結抑制剤がガラスのようになるということから名づけられた。
※2 国内の川、池、田などに棲むカメ。18世紀末に大陸から持ち込まれたと推定される。
※3 淡水に暮らすカメ類の外部寄生虫として生息する。全長は10~15ミリ。

「ヒトiPS細胞の効果的凍結保存法の確立」
「ガラス化による胚の凍結保存方法」
「ガラス化で凍結保存された胚の融解方法 」
「ガラス化保存試験」
「耐凍性を持つヒル( 環形動物) の発見」
「クサガメ / 国立環境研究所 侵入生物DB」
「『寒さに最も強い生物はヌマエラビル!?』」
「ヌマエラビル」

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