生物

恐竜を絶滅させた大隕石とサバ科の魚の深い関係

2014年10月21日 23:06

マグロ、カツオ、サワラ、サバ…日本人が好んで食べるこれらの魚はすべてサバ科に属している。
千葉県立中央博物館や東京大学大気海洋研究所、イギリスのオックスフォード大学などの研究グループは、5年近い歳月をかけてサバ科の起源や進化のプロセスを調べた。もとにしたのはサバ科を含む魚類269科・約17,000種のゲノム情報である。
その結果、意外な事実が判明した。サバ科の魚類の多くは、今まで近縁と考えられていなかった14科と同じ祖先をもち、その共通祖先は外洋の200m以深に住む深海魚だったのである。共通の祖先はタチウオのように細長い体型をしていたと考えられている。
この祖先から分化が起こったきっかけは、6500万年前にメキシコのユカタン半島付近に巨大隕石が落下したことによる。この自然現象によって、恐竜が絶滅したことが知られているが、同時に海の表層域にいた大型魚類も死に絶えた。空白エリアとなった表層域に、共通祖先から分化したさまざまな種類の魚が進出したと考えられる。
今回の発見をもとに、研究グループは共通祖先から分化した15科232種の魚を「ペラジア(ギリシャ語で「外洋に住むもの」の意味)」と名付けた。下の「ペラジア」のリンクを見てもらうとわかるように形態的にはいろいろな形の魚が含まれている。その中には、クロボウズギス(図はその一種のオニボウズギス)など、マグロやカツオとは似ても似つかぬ種類もいる。

一方で、「カジキマグロ」とも呼ばれる「カジキ」は含まれていない。かつてサバ亜目の一員とされてきたカジキは、近年、サバ科魚類とは遠い関係にある魚であるという見方が強まっていたが、今回の研究でアジやヒラメの仲間であることが証明された。
ゲノム情報の分析手法が進んできたことで、今までの形態を主とした分類が大きく見直されていく研究が進んできそうだ。

「サバ科」
「ペラジア」
「マグロやサバ、祖先は共通の深海魚 国際研究グループ 」
「マグロやカツオなどのサバ科魚類の共通祖先は深海に棲んでいた!? -東大など」
「マグロは元深海魚⇒先祖は深海魚 巨大隕石落下で進化説」
「クロボウズギス科」

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