世界史

コロンブスの村は、ビタミンC不足で消滅した

2014年10月21日 23:11

15世紀から17世紀の大航海時代、ヨーロッパの強国はアジアやアフリカに富を求めて進出した。しかし、航海には危険がつきものだった。暴風雨や強い潮流とともに船員を苦しめたのが病気。そのひとつがビタミンC不足で起きる壊血病である。だるさ、関節の痛み、体重減少、歯茎からの出血…などさまざまな症状があらわれ、死に至ることも少なくない恐ろしい病気である。ヴァスコ・ダ・ガマのインド航路発見の航海では、180人の船員のうち半数を超える100人が壊血病で死亡している。
1492年に新大陸を発見したコロンブスは、翌年の2度目の航海で、1500人の入植者と共に現在のドミニカ共和国に入植地を築いた。 しかし、「ラ・イサベラ」と名付けられたこの町はわずか4年ほどで打ち捨てられてしまう。病気が大きな原因と考えられ、これまでに天然痘、インフルエンザ、マラリアなどが流行ったと考えられていた。ところが、遺跡として残る墓地を掘り返し、男性26人、女性1人分の骨を調査したところ、少なくとも20人に重度の壊血病の痕跡が確認された。到着までに壊血病を発症していた可能性はあるものの、その後、現地で先住民の主食のキャッサバやサツマイモ、あるいはサクランボやグアバなどを取ることで回復することはできたはず。どうやら、彼らは現地の食料を積極的に摂取しようとはしなかったようだ。「郷に入れば郷に従え」という諺のごとく行動していれば、暮らしぶりはずいぶん違っていただろう。

「壊血病」
「日本でも壊血病はなくならない 」
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「080 船乗りを壊血病から救った英国海軍特製ライムジュース」

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