地学

巨大な積乱雲、「スーパーセル」の恐怖

2013年12月6日 19:59

2013年9月2日に、埼玉県・千葉県を襲った竜巻は、発生から消滅までのわずか10分に時速約60キロのスピードで移動し、1500以上の建物に被害を及ぼした。この竜巻をもたらしたのが「スーパーセル」と呼ばれる巨大積乱雲である。スーパーセルとは、通常の積乱雲の数倍~数十倍の規模にまで発達した積乱雲。大量の雹(ひょう)、豪雨、ダウンバースト(※)、竜巻などを発生させることが多い。今回、気象庁のレーダーには午後1時35分から発達前の積乱雲が観測された。積乱雲は、約25分でスーパーセルへと成長。午後2時5分には最初の竜巻被害が発生した。埼玉、千葉両県には午後2時11分に竜巻注意情報が出されたが、積乱雲の成長が速すぎて間に合わなかった。竜巻の発生条件には未解明の部分が多いこともあり、現状では正確に予測することは難しい。ゲリラ豪雨や竜巻の詳細な3次元構造を10秒で観測できる新型レーダーの実用化が待たれる。

(参考 朝日新聞2013年9月12日)

※地面到達後に地表面付近で周囲に吹き出し、突風を生じさせる下降気流。建物などに大きなダメージを与えることもある。着陸直前の飛行機にとっても危険であり、実際にダウンバーストが原因と考えられる事故も起こっている。

 

「スーパーセル」

「埼玉・千葉で竜巻被害」

「気象庁/竜巻ポータルサイト」

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