地学

貴重なデータを採取する気象庁の海洋気象観測船

2014年2月1日 19:14

海中の酸素や二酸化炭素の測定を担うのが、気象庁の海洋気象観測船だ。クレーンを使って、電気伝導度水温水深計と多筒採水器を海中に投入し、100メートルごとに採水器の蓋を閉じて、海水を採取する。最大で6000mまで観測できるようになっている。採取した海水は時間がたつと変質するので、引き上げ後の作業はスピーディーに行われる。酸素や二酸化炭素を測る海水は空気が混合しないように、細心の注意が払われる。荒波によって船が揺れるなど、過酷な状況で作業することも多い。

こうして採取されたデータからは、地球環境の変化が急速に進んでいることがはっきりとわかる。海の二酸化炭素吸収能力や生態系に影響を及ぼす酸性度は、東経137度北緯30度の地点で、この10年でpHが約0.02低下し、酸性度が高まりつつある。

海洋観測は天気予報にも活用されている、2012年9月の台風18号は、上陸の直前に日本の南海上で急速に発達した。四国沖の黒潮に近いところでは1日に15ヘクトパスカルも気圧が低下した。統計がある1951年以降最大だという。海面水温が高かったことが影響していると考えられる。

海洋気象観測船がもたらすデータからさまざまな成果が生まれることを期待しよう。

(参考 朝日新聞 2013年10月17日)

「観測船「啓風丸」相模湾上で海洋観測」

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