地学

惑星・衛星の氷の下にある内部海に生命が存在する可能性も

2014年9月12日 17:23

海と言えば地表にあるものと決めてしまいがちだが、恒星から遠いところにあり、表面が氷に覆われている惑星や衛星の内部に存在する海、「内部海」もある。
衛星の場合、近くの惑星や衛星の重力によって起きる潮汐力(※)により、惑星の内部が伸び縮みして熱が生じることによって、内部海が生まれる。2014 年4月、イタリアやアメリカ航空宇宙局(NASA)の研究チームは土星の衛星であるエンケラドスで厚さ30~40Kmの氷の下に約10kmの海の層があるという観測結果を発表した。また、木星の衛星であるエウロパやガニメデにも内部海があると考えられている。
一方、惑星の場合は、潮汐力は弱いものの、岩石に含まれる放射性物質が熱源となって、表面が凍っていても内部に海ができると考えられる。
内部海が注目されるのは、生命の存在が期待されるからである。1970年代後半、太陽がまったく届かない深海に、化学物質の酸化反応からエネルギーを得ていたバクテリアを基盤にした独自の食物連鎖を形成する生命群が存在していることが発見され、水とエネルギーがありさえすれば生命が生まれることが明らかになった。そう遠くない将来、内部海から生命が発見されるかもしれない。

※天体は外部の天体の引力によって変形する。この変形を起こす力を潮汐力という。地球の場合、月と太陽の引力で地球の海に干満が生じることにより、赤道部が膨らみ、わずかに変形する。

「天体」
「惑星と恒星 – 大阪府教育センター」
「研究トピックス:惑星化学」
「エンケラドス」
「やはりあったか!土星の衛星「エンケラドス」に液体の海の存在が明らかに(国際研究)」
「ガニメデ」

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